天気雨

  L'Écume des jours

我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか

水際をゆっくりと歩いていると思うのだ。あなたもまたそうして歩きながら時折ふと思い出したように左岸を眺める。私が右岸を眺めるようにして。

川の美しい街だった。

流れに沿って歩く我々はどこに向かっているのだろう。少しだけずれた歩調を気にするのはやめて対岸の気配だけ感じることができればきっと橋が架かることもあるだろうと水面に映る空を見た。