2013-09-21 旅のしたく 旅のしたくをしていた。一人旅。自分が精神的にツーリストなのかトラヴェラーなのか考えようと思う。西へ行く。(まるで三蔵法師ではないか)持参する本は、中陰の花 (玄侑宗久)毎日の言葉 (柳田國男)恋愛空間 (高樹のぶ子)純愛小説 (篠田節子)素敵な活字中毒者(椎名誠・編)胸の奥のほう奥のほうが苦しがっている。軋む音が耳鳴りのように聴こえる。しかしどういうわけか柔和な心持ちでもある。沈んだ言葉にプツプツと気泡が立ちはじめている。「いってまいります」と言い忘れたまま待合室を出てしまったことが心残りである。でもオルフェウスのように振り返ってはならないのだろうと思う。今は。